【競艇史を彩る有名選手】確かな実力と温厚な人柄で絶大な人気を集める今村豊選手を徹底紹介

ここでは、“艇界のプリンス”こと今村豊選手について紹介したいと思います。
争いを好まないという温和な性格とは裏腹に、フルスロットルでの全速ターンという大胆な大技で数多くの勝利を手にしてきたトップレーサーです。

今村豊選手の基本データ

今村豊選手の来歴

今村選手は1961年6月、山口県山陽小野田市に生まれました。
父の願いを受け入れ、競艇選手を目指すことを決意したそうです。

1981年5月、今村選手はデビュー戦でいきなり1位を獲得。
そのまま優勝戦まで進出し、大きな話題となりました。
また、デビュー後も勝率を伸ばし、6.20という高い数字を記録。
これにより、デビューからわずか半年でA級に昇格するという快挙を成し遂げます。
こうして華々しいデビューを飾った今村選手は、翌年4月に蒲郡競艇場で初優勝。
また、当時のSG競走4種すべてに出場するなど、快進撃を続けます。
これらの功績が称えられ、1982年度の最優秀新人賞を受賞しました。
その後、メニエール病と闘いながらも数々のレースに出場し、トップレーサーの1人として今もなお優れた成績を収めています。

特徴

今村選手の武器といえば「全速ターン」でしょう。
当時、「コーナーではスピードを落とす」というのが常識とされていました。
しかし、今村選手はその常識を覆し、徹底して磨き抜いた全速ターンで多くの勝利を手にしました。
今では「今村全速ターン」と呼ばれるほどに定着しており、“モンスター”野中和夫元選手からも称賛されています。

エピソード

鋭い旋回で切り込む姿が印象的な今村選手ですが、本人曰く「勝負師の気質はない」とのこと。
プライベートでも人と喧嘩することはないらしく、かなり温厚な人柄のようです。
事実、多くの後輩たちからも慕われているらしく、人格者であることがうかがえます。
また、インタビューなどでの受け答えも実に紳士的で、マスコミや競艇ファンからの人気もかなり高め。
実力だけでなく、人間性も優れたトップレーサーです。

あだ名の理由

競艇ファンたちの間では、今村選手は“艇界のプリンス”や“ミスター競艇”というあだ名で親しまれています。
どのような経緯でこれらのあだ名が生まれたのかは定かではありませんが、やはり今村選手の人柄から、自然とこのように呼ばれるようになったのでしょう。
また、“今やん”と呼ばれることもあり、これについても皆に優しく振る舞う今村選手の温かい人間性がうかがえます。

今村豊選手の現在

2020年現在、今村選手は59歳とボートレーサーの中では高齢の部類に入りますが、今もなお現役選手として活躍しています。
ちまたでは年齢やメニエール病などの影響で「引退」との噂もちらほら流れているようですが、すでに今年の出場予定レースが決まっているため、まだその心配はないでしょう。

まとめ

全速ターンをはじめ、豊富なワザ・テクニックで多くの勝利を収めてきた今村選手。
「今村以前と以後で競艇は変わった」と言われるほどの天才レーサーが、今後もどのような走りを見せてくれるのか、要注目です！